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よく出る古語


梨の花、<げに>其の色よりして、あいなく見ゆるを

梨の花は [本当に]その色からしてつまらなく見えるが


かく<あさまし>きそらごとにてありければ、はやとく返し給へ

このように[あきれる]嘘であったのだから、すぐにさっさとお返しください。


野分のまたの日こそ、いみじうあはれに<をかし>けれ。

秋の台風の翌日は、たいそう[趣がある]ものだ。


あやしき>下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。

[身分が低い]下層階級の者であるが、(その言葉は)聖人の戒めに適合する。


<ありがたき>もの 舅にほめらるる婿。

[めったにない]もの。舅に褒められる婿。


いと<やむごとなき>際にはあらぬが

たいして[高貴な]家柄の出ではない方で


<いとけなき>子の、なほ乳を吸ひつつ臥せるなどもありけり。

[幼い]子が、そうは言ってもやはり乳を吸い続けて横たわっていることなどもあった。


あな<いみじ>

まあ[なんとひどい]


<おとなしき>御乳母ども、召し出でて

[大人である]御乳母たちを、お呼び出しになって


若君のいと<おぼつかなく>

若君がたいそう[気がかり]で、


尼君の見上げたるに、少し<おぼえたる>ところあれば

尼君が見上げている顔に、少し[似ている]ところがあるので


雪の<おもしろう>降りたりし朝、人のがり言ふべきことありて

雪が[趣深く]降っていた朝、ある人のところに言わなければならないことがあって


ただひとつある鏡を<たてまつる>

たった一つしかない鏡を[差し上げる]


あさましき部屋の、<さうざうしき>に住む

見苦しい部屋で、[寂しい](部屋)に住む


夏は夜。月のころは<さらなり>

夏は夜(がいい)。月が明るいころは[いうまでもなく]


いと寒きに火など急ぎおこして、炭もてわたるもいと<つきづきし>

。ひどく寒い朝に、火などを大急ぎでおこし、炭を運んで行くのも、たいそう[似つかわしい]


その夜、南の風吹きて波いと高し。<つとめて>その家の女の子ども出でて

その夜、南の風が吹いて波がとても高い。[早朝]その家の女の子たちが(浜に)出て


<つれづれなる>ままに、日暮し、硯に向かひて

[退屈なのに]まかせて、一日中、硯に向かって


<とく>破りてむ

[早く]破り捨ててしまおう


<むげに>いと頼もしげなくならせ給ひにたれば

[ひどく]とても頼りなくなってしまわれたので


人ごとに折り挿頭しつつ遊べどもいや<めづらしき>梅の花かも

誰も皆折って髪に挿して遊んでいるが、ますます[すばらしい]梅の花であることよ。


春はあけぼの。<やうやう>白くなり行く山ぎはすこしあかりて

春はあけぼの(がよい)[だんだん]白くなっていく山ぎわが少し明るくなって。


薬も食はず、<やがて>起きもあがらで病みふせり

薬も飲まず、[すぐに]起き上がることもなく病の床についてしまった。


かいつきて寝たる、いと<らうたし>

すがりついて寝てしまったのは、とても[かわいい]


いかで>月を見ではあらん

[どうして]月を見ないでいられましょうか。


年ごろ>、よくくらべつる人々なむ、別れがたく思ひて、

[長年の間]、親しく交流しあってきた人々は別れづらく思って、


ののしる>男ありけり

[大騒ぎする]男がいた